ハウスリフォーマー育成学院では、プログラムに沿ったスキル・技術の向上の他に、現場での態度・立ち振舞いについても重点を置き指導をしております。
実習中は「実際に施主様の家で作業をしている」という前提で行動してもらいます。
これは学長の現場主義に基づく方針です。
過去、客先から受けたクレームの中に、作業員の態度に関するものはありませんでしたか?
もしくは、施工内容へのクレームを掘り下げていくと、作業員の行動に実は問題があったという例もあります。
リフォームはお客様のご自宅をお訪ねし、そこで作業を行います。
当然、立ち振舞には細心の注意が必要です。お客様の生活空間で作業をするのですから、他の作業現場よりも気を引き締めなければなりません。
どれだけ素晴らしい仕事をしたとしても、作業員の態度に不快を感じればお客様の満足度は下がります。
まず大前提として、お客様を不安・不愉快にさせてはいけないのです。
しかし我が身のことはわからないもので、業界内や自社では問題にもならないようなことが、お客様にとっては不快ポイントであることは往々にしてあります。
作業中、社内の人間関係だからと荒々しいやりとりをしていませんか? お客様の家に対して注意を払っていても、工具の扱いは雑になっていませんか?
不用意な私語、だらけた格好での休憩、お客様への接し方……すべてにおいて自社社員は完璧であると、自信をもって断言できますか?
当学院では顧客目線からの不快ポイントを徹底して洗い出し、プログラム実習中は常にそのことを意識して授業を受けてもらいます。
具体例を一つ上げると、低い位置で作業する際、ついやってしまいがちなのがあぐらをかく体勢です。ハウスリフォーマー育成学院ではこれは注意の対象になります。
そんなことがと驚かれるかもしれませんが、施主側からしてみれば、この体勢はとても「丁寧に作業している」姿には見えません。
粗雑な印象は、そのまま作業者への不信感につながります。一度不信感を持たれてしまうと、仕事の仕上がりに関わらず評価はマイナスへと傾くものです。
この他にも、挨拶・声の出し方・受け答えの礼儀・工具の扱い・顧客目線でわかりやすい説明の手順など、学んで頂くことは多々あります。
実習中、慣れない技術習得に四苦八苦していると、社会経験の長いベテラン勢ですら人間ですから素がでてきます。
しかしそうした場面でも、現場は施主の家であるという意識をもって自分を律しなければなりません。
今の自分が、施主からはどう見られているか、2週間の実習中、常にそれを念頭に置き行動しつづけることで、技術習得以上の意識変革を得ることができています。
これらの心得と立ち振舞に関する教育は、当院の学習プログラム経験者から大変高く評価されています。
限りなく実地に近い環境で体験しながら意識付けを行う研修は、通り一遍の新人研修では学べない飛躍的な成長を研修生にもたらします。
新人社員であれば現場に赴く前の貴重なロールプレイ研修の場として、中堅社員であっても、今一度自身の日頃の行動を省みる機会として、大きな役割を果たしています。
施主のご自宅に伺い、目の前で作業するハウスリフォーマーは、技術者であると同時に会社の看板を背負った代表者でもあります。
ハウスリフォーマー育成学院の卒業生ひとりひとりが、常によりよい印象を心がけることで、クレームの発生を防ぎ、顧客の満足度を上げるという効果が生まれ、ひいては業界全体の品位を向上する一助になればと願っています。
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